わたしのあたまのなか

わたしのあたまのなかの言葉を書きたい時に書く場所。覚えておきたい出来事やお出かけの記録、おいしいものについてもよく書きます。

THE FIRST SLAM DUNK

 

 

「THE FIRST SLAM DUNK」を観た。

スラムダンクといえば、わたしがまだ中学生だったころ、周りの友人たちがみんな夢中だったことを覚えている。「花道が〜」とか「流川が〜」とか言っていたが、残念ながらわたしは読んでいなかったので「バスケの漫画らしい」としかわからなかったし、興味も持たなかった。

というわけで、この映画は 「THE FIRST SLAM DUNK」というタイトルだが、わたしにとってのスラムダンクも今回がTHE FIRSTなわけで、ぴったりな気がするなあ、などと思った。

今回映画を観るきっかけとなったのは、元々コミックの時から読んでいた夫が「観たい」とテレビ画面でNetflixをつけたので、リビングにいたわたしと息子たちも、そのままなんとなく観ることになった。夫が映画の最中に登場人物の背景や性格について時々情報を入れてくれたこともあり、わたしと同じくスラムダンクについて全く知らない息子たちも、物語についていけて楽しめたようだ。あっという間に引き込まれて、気づけば家族全員でぐっと集中して観ていたので、まるで家が映画館のような緊張感に包まれて、とても良い時間だった。

さて、わたしがバスケについて知っている知識といえば

  • ボールを持ったまま歩いていいのは3歩まで
  • 「ピボット」という用語

以上である。

今回「THE FIRST SLAM DUNK」を観て「バスケって5対5でやるんや!」と初めて知った。学生のころ体育の時間でやったはずだが、記憶が消えていた。これで、わたしのバスケについての知識がどれだけ浅いかわかっていただけたと思う。けれど、5対5とは驚いた。時々ニュースのスポーツコーナー等で観るバスケの試合映像ではもっと多くの人数がコートの中にいるように見えていた。

たった5人。それぞれの思いを、チームを、学校を背負って、たった5人で戦う。単純なわたしはこれだけでもう、胸熱だ。

 

今回の映画を観て、1番に思ったことは、アニメの動きに臨場感が凄かったことだ。「これ、モーションキャプチャーで撮影したのかな?」と思った。それくらいリアルで動きが早かった。よくゲームで動物が出てくる場合に滑らかな動物の動きを表現するためにそれが使われたり、例えば「アバター」のようなCGを活用した映画で使うと聞くが、あんな感じでとてもリアルだった。と、今調べたらモーションキャプチャーが使われていたらしい。やっぱり。

とにかく観終わった今、わたしは確かにアニメを観たはずなのに実写で観たような感覚に陥っている。しかも、コートの最前線で観たような、いや、まるで今まで自分がコートの中に立って走っていたような不思議な高揚感でいっぱいだ。

それに、声優さんたちにそれほど詳しくないが、声が全てピッタリ合っていたし、動きと同じように声にも迫力があったから、本当に走りながら喋ってるように感じられたのもそう感じる要因なのかも知れない。

 

詳しいあらすじはうまく書けそうにないから書かない。ただ、スポーツ漫画やスポーツ自体に興味など普段全くないわたしだが、すごく泣いた。胸を打たれた。嘘じゃない悲しみと諦めない強さがぐっときた。ちなみに隣に座っていた夫が何度も指で目元を拭っている姿を横目で見た。夫も泣いていたようだ。

 

とにかく、作りがうまいのだ。この映画は、物語に引き込むのが異様にうまいと思う。

強引でもないし、単純な物語でもないのに、なぜかわからないが、気づいたら一瞬で登場人物たちの生きている「まっすぐな今」に入り込んでしまっていた。

何も知らなかったわたしが映画1本で「スラムダンクってめっちゃおもしろいやん!」と思えるくらいだから、元々ファンの人などはわたしの1000倍は楽しめるのではないのだろうか。

ああ、羨ましい。あのころ、読んでおけばよかった!