わたしのあたまのなか

わたしのあたまのなかの言葉を書きたい時に書く場所。覚えておきたい出来事やお出かけの記録、おいしいものについてもよく書きます。

息子の反抗期

 

ここのところ息子(12)の反抗期がすさまじい。

外から家に帰ってきてすぐは機嫌がいいが、1時間もするとイライラしたりブスッとつまらなさそうに過ごす。そもそもこの春に自分の部屋を作ったのだからそこにいればいいのに、リビングでダラダラしてると思えば、あからさまにため息をついたり、息子(9)にちょっかいをかけて大げんかをしたり、とにかくとても厄介だ。

もちろん、わたしに対しても大変に横柄で、 話しかけても「知らん」「わからん」しか言わず、その返事も省エネで小声のため聞き取りづらい。まだ「ばばあ」と面と向かって言われたことはないが、わたしが注意をした後、口を尖らせて1人でブツブツ言っている姿は度々見かけるので、あれはきっと「ばばあ」の類の何かしらわたしの悪口を言っているのだろう。

わたしが何か言うとため息をつく。自分のための準備なのに面倒くさがる。息子の言葉を聞き返すと「もういいわ」と言って口を閉ざす。キビキビするのはゲームだけで、例えば宿題や着替えや風呂ですらも嫌々するというTHE反抗期を今息子は迎えていて、まさに彼はナイフのように尖りまくっている。

 

ある日、息子の中学校に広報の会議のため訪れた時に、高校生の息子さんがいる友人と会ったので「反抗期とはいつまで続くのか?いつが1番ピークなのか?」と尋ねてみた。友人は「うちは高3の今も反抗期。でも反抗するというより最近は無視されることの方が多いかな。あと、ピークは中2でした」と教えてくれた。

ああ、息子の反抗期はまだまだ続くのだろう

いつまで息子のトゲトゲとした態度に振り回されるのだろうか

ややげんなりしながら校内を歩いていると、ちょうど息子(12)が向かいから歩いてきてわたしの姿に気づいた。(さあどうする?無視されちゃうのかしら?)と、息子がわたしに外でどんな態度を取るのかちょっとわくわくしていたら、めちゃくちゃ嬉しそうな顔で手を振ってくれた。

最近すっかり見なくなっていたかわいい顔だ!

わたしの隣にいた友人が息子の様子を見て「どこが反抗期?めちゃくちゃかわいいやん」と小声で伝えてくれた。立ち止まってわたしが手を振っていると、息子は歩きながら何度も何度も振り返り手を振ってくれた。わたしも手を振りながら、もういいから行きなさい、そう身振り手振りで伝えても、何度も何度も。

なんだ、もう。あのいつもの鋭い目はしまえるんじゃないか。遠くに行ってしまったように感じていた、わたしのかわいいくんは、まだここにいるじゃないか。学校にわたしがいたら、あんなに嬉しそうな顔をしてくれるなんて。

長く続くかも知れない反抗期は、息子の成長に必要なものだし、仕方がないことではある。声をかけた時に嫌な顔をされると地味に傷つくが、あの日の嬉しそうな顔が本心だと信じて、母は息子の反抗期を受け流す努力を、今日も続けるのだった。