わたしの息子たちは、よく似ている。
息子(12)のお友達に息子(9)を会わせると、もれなく「めっちゃ似てるー!」「そっくりやん」と、驚き半分笑い半分で言われるし、息子たちのことをよく知る小学校や幼稚園の先生方からも「ほんと似てますよね」と、言われてきた。
久々に会った友人からは、息子(9)を目の前にしながら「あれー?今日弟くんはー?」と聞かれ「目の前にいるで」と言うと「うそ!?お兄ちゃんやと思ってた!」と、言われたこともある。
この前は、息子(9)に駆け寄ってきた子が直前で「あっ」と言って引き返して行った。どうやら遠目で見えたフォルムで息子(12)だと思ったが、近くにきて初めて「ちがう!」と、気づいたらしい。背の高さも服の趣味も違うのに、間違えるなんて相当ではないだろうか。
実はわたし自身も、夜みんなが寝静まったあと寝室に行くと、寝顔だけではどっちがどっちかわからない。暗闇の中、背中を撫でてみて、柔らかい方が息子(9)で、骨がゴツゴツとしっかりしている方が息子(12)という風に触れてみてやっとわかるくらいに、2人は顔も似ているし、頭や体の形も本当にそっくりだ。
さて、そんな2人が先日、息子(12)のiPhoneを手にやってきた。
「おかあさん、見ててな」
そう言って息子(9)が、iPhoneのロック画面を見つめると、いとも簡単に顔認証のロックが外れた。
「お兄ちゃんのiPhone、僕とお兄ちゃんのちがいがわからんねん」と、笑っていた。息子(12)も「これからはLINEにもパスワードかけとかなあかんわ」と、同じ顔で笑っていた。
似ているにも、ほどがある。