先日、家族で朝風呂に行ってきた。
自宅から車で20分ほどで行ける距離にあるそのスーパー銭湯は、わたしたち家族、特に息子(10)のお気に入りだ。息子曰く、お風呂場の広さと、休憩所の心地良さ、そして特に露天風呂と水風呂の雰囲気がいいらしい。
その朝風呂は早朝何時から何時までと入浴できる時間に制限があるのだけど、日中に入浴する時の料金と比べて格段にお安い。そんなわけで、たびたびわたしたちはこの朝風呂時間を活用させてもらっている。
さて、駐車場に着くとこんな時間なのに?と驚くほどすでにいっぱいだった。空いている数台分の駐車場に夫が車をねじ込む。これまでの経験からいくとおそらく男湯は激混みだろう。女湯はいつも通り空いているだろうか。
では、と夫と息子たちと別れ、わたしは女湯に進む。脱衣所に入るとやはり思った通り女湯はガラガラだった。ふふふ、しめしめ、炭酸泉でのんびりできるぞ。
とりあえず先に髪と体を洗う。ここの洗い場は座る場所によって、置いているシャンプーが異なるので、わたしのお気に入りのシャンプーを狙って腰をかけた。
まだ息子たちが幼くて手がかかったころは、この外で一人で入浴できる時間が貴重だったので、髪や体を洗う時間すらもったいなくて気が急いたものだ。今では、息子たちも成長して家のお風呂場でわたしと入浴する必要がなくなったので、こうして外のお風呂場に来てもいつもと同じようにのんびりと洗うことができるようになり、そのたびに着実に息子たちから手が離れて行っているのだなあと実感して、それはそれでちょっとさみしくもなってしまう。
さて、髪と体を洗ってさっぱりしたあとは、ターバン状に巻けるタオルで髪の毛をくるっとまとめて、まず炭酸泉へ。入浴する時間帯によっては芋煮くらいに人が浸かっている炭酸泉も、早朝のこの時間では先客はまだ2人だけ。広々と手足を伸ばしてじわりじわりとぬるいお湯に浸かる。手の甲についた小さな泡のぶくぶくを指で撫でて過ごす。そんなことをしていると「わたし、朝の時間を贅沢に過ごしてる!」というお得な気持ちになってさらに朝風呂が楽しくなる。
そのあとはお気に入りのサウナへ。
みんなそれぞれ自分の決めたサウナの入り方があるだろうけれど、わたしは必ずフェイスタオルを持ち込むことに決めている。これは鼻と口に巻いて息を吸う時の熱気を軽くすることにも使えるし、顔全体を巻いて周りの風景から遮断して集中したい時にも使える。あとは、どうにもこうにも体のラインが気になる時はちょっと無造作にお腹の前に置いて隠してみたり。隠しきれていないだろうけど。
ふと、この前に入浴に来た時は夜だったからか、その時に比べるとなんだかサウナの温度が低いように感じた。オープンからすでに1時間以上は経っているはずだから、気のせいだろうか。いつものように、そのまま10分近くじっとサウナに籠って、いざ外の水風呂にそろそろと浸かってみるとこれがえらいこと冷たい。
そうか!前に来た時はまだ真夏だったけれど、あの時から気温が下がったからなのか!
季節の変化を水風呂の温度で感じるのもいいものだ、などと、思いつつぶるぶる震えながらじっと水風呂で耐えて再びサウナへ、ということを3、4回繰り返した。たまに、水風呂に勢いよくざぶん、とあたままで潜っているおばあちゃんを見かけることがあって、びっくりしてしまうけど、あれはあの人にとって最高の健康法なのだろうな。わたしは、どうしても肩までしか浸かれないや。
サウナの後は露天風呂へ。
朝日の光が湯船にキラキラと反射してなんとも清々しい。正直なところ、わたしはそこまでお風呂が好きな人間ではない。冬の寒い時には早くお風呂へ!と思う時がたまにあるけど、入らなくて済むならおそらく毎日は入らないだろう。洗うのも面倒だし、髪が異様に多いので乾かすのも大変面倒でとても疲れる。だから、旅行先に温泉があったら夫は必ず朝風呂に行くけれどわたしは行かない。
だけど、このまま家に帰れる朝風呂なら、このあとウトウトとお昼寝をするのも自由だ。朝が早い分、一日をゆっくりと楽しめる朝風呂はやっぱりいい。それに、夜のわいわいとした賑やかなお風呂とは違って、早朝からみんなそれぞれ一人でただ入浴を楽しんでいるこの静かな雰囲気も心地いい。
しばらく露天風呂から朝のまだ薄い青色の空をぼーっと眺めて、わたしは早めにあがることにした。なぜなら、朝風呂は終わりの時間がみんな一緒なので、ギリギリまで入ってしまうと脱衣所や洗面所が混んでしまうからだ。体を軽く拭いて脱衣所に向かうと狙った通り人はまばらだったので快適だった。
休憩所でしばらく待っているとぽかぽかに温もって満足気な顔をした夫と息子たちと合流できた。やっぱり男湯は混んでいたけれど、それなりに楽しめたようだ。
せっかくだからモーニングを食べよう!となり、息子たちのご希望の朝マックを食べることになった。いやいや、ここは喫茶店で美味しいコーヒーを...と、思ったけれど、朝マックを食べるって特別な時間だし、いいか。
またいつか朝風呂に行く日が楽しみだ。

朝マックはマックグリドル一択
今週のお題「お風呂アクティビティ」