わたしのあたまのなか

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2025-2026 冬休みに読んだ本

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わたしはひそかにある目標を立てていた。

それは、この冬休み中に映画を3本、本を5冊読もうというものだ。

ところが、息子(13)のクラブ活動、息子(10)の冬期講習と、毎日準備や送り迎えにバタバタとしてしまい映画は1本、本は4冊と目標通りにはいかなかった。しかも、いつも冬になると趣味の編み物で何かしら作っているのに、今年の冬休みは編み物が全く進まなかった。紙袋には「これであれを編もう」と買っておいたお気に入りの毛糸がぎっしり入っているというのに!どうするんだ、いつ編むんだ、自分!

 

①三人三昧 

 清水ミチコ

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https://item.rakuten.co.jp/book/16669047/

何がきっかけでこの本を読もうと思ったのかは忘れてしまったけれど、図書館で取り寄せて借りた本。清水ミチコさんがホストとなって毎回二人のゲストを迎えた鼎談をまとめたもの。婦人公論で掲載されていたものを一冊にまとめたものだそうだ。

わたしにとって清水ミチコさんはとても不思議な人で、モノマネをするのに決してそのモノマネした人に飲み込まれないし染まらない芯の強さがある。逆に言うと、いつもにこにこされているし我も強くないから、素の清水ミチコさんってどんな方なのかこれまでわからなかった。

読んでみると、清水ミチコさんがとても博識で幅広く興味があって、常にいろんなものを観察してきたことがよくわかった。誰と話していても質問がスムーズでそれに対しての見解も意見もちゃんと持っていらっしゃる。しかも、朝井リョウさんと伊集院光さんとか、岩井勇気(ハライチ)さんと羽田圭介さんとか、阿川佐和子さんと平野レミさんなどゲストが多彩で読んでいて全く飽きない。まるで何冊も読み終えたような充実感が得られた。

 

さて、清水ミチコさんといえば、わたしには忘れられない思い出がある。

大昔、派遣社員としてコールセンターで働いていたころ、土日祝など社員さんの出社率が低い日はオフィスで有線をかけてもいいという暗黙のルールがあった。休日出勤は派遣が優先的にシフトを組まれていたため、それくらい好きにさせてよ、という思いがあったのだろう。時間帯によっては電話がピタッと鳴らない時もあるので、わたしたちは有線から流れてくる流行りの音楽に耳を傾け、派遣同士みんなで口ずさんだりしながら少ない人数で楽しく過ごしたものだ。

ある時、いつものようにガラガラのオフィスで有線に耳を傾けていると、それまで流行りのJ‐POPばかり流れていたのに、どういうわけか突如清水ミチコさんのモノマネメドレーが流れ始めた。みんなで「え、これって…」と戸惑いつつも、似てるやら誇張しすぎやらでゲラゲラ笑いながら聴いていたら、そんな時に限って一斉に電話が鳴り始めた。

(あかん、絶対笑ったらあかん…)と、天井から流れる清水ミチコさんの歌声をシャットアウトしてお客様の声に耳を傾けようとすればするほど、より歌声は聴こえてくる。宇多田ヒカルさんのモノマネをする清水ミチコさんの歌声が流れてきた。あろうことかビブラートの部分をヤギのように「メェ~」と表現しながら歌う「First Love」は吹き出すのに充分な威力だった。わたしを含めそこにいた全員が同時に「ぶはっ」と笑ってしまい、隣の課の社員さんから大層叱られ、それ以来、お楽しみの有線は禁止になってしまった。

ほろ苦いけれど今思い出してもニヤニヤしてしまう思い出なのだった。

 

②イン・ザ・メガチャーチ

 朝井リョウ

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https://item.rakuten.co.jp/book/18328668/

読み終わったあと、思わず目を閉じてしばらく身動きが取れなかった。いやー、すごい本、すごい本だった。

なんと書いていいかわからないし、書くべきではないのかも知れない。わたしは朝井リョウさんの本が元々好きではあるけれど、この作品がどんな本かあえて詳しく知らないままに読み始めた。途中「うわー」とどんどん毛穴が開いていくような感覚を覚えたので、これから読む方にもそれを味わって欲しい気もする。

ここ数年で読んだ作品の中で一番「読んでよかった」と思った本だった。ほんと、すごい本としか言いようがない。自分の表現力の乏しさが情けないけど。

 

③ようやくカレッジに行きまして

 光浦靖子

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https://item.rakuten.co.jp/book/18395324/

カナダに行くという決意の頃から読んでいるヤスコ(と、呼ばせていただきたい)の本。ガタが来る体を奮い立たせて「外国人」の立場で若者たちの強さにもまれたり飲まれたりしながら闘うヤスコ。今回は2年間のワーキングビザを取得するため料理学校に通う様子が書かれていたのだけれど、これが、まあとにかくすさまじい。

さらっと書いている部分にもそれ相応の奮闘があったのだろうなと想像すると、気が遠くなるしページのこちら側から「がんばれー!」と応援したくなる学生生活の様子だった。

でも、読み進めているうちに、この人はきっともう帰って来ないんじゃないかな、と思った。時々は戻ってくるだろうけれど、結局カナダ以外でもどこでももう日本じゃないところの方が合っているのかも知れない。だけど、どこにいようとわたしは新しい人生と新しい場所を手探りで開拓し続けるヤスコを心から応援したいと今回も読み終えて思った。

↓去年は「ようやくカナダに行きまして」を読んでいた

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④寂しい生活 

 稲垣えみ子

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https://item.rakuten.co.jp/book/17913520/

 

稲垣さんの「もうレシピ本はいらない」や「アフロえみ子の四季の食卓」などを読んでから、できる節約やいらないものは処分していきたいと思っているこのごろ(思っているというだけのところもある)

さて、稲垣さんは、冷蔵庫なし、ガス契約なしという、冷蔵庫や電子レンジなどの家電を使わず、お風呂も銭湯通いなど質素な暮らしをされているのだけれど、どうしてその境地に辿り着いたのか、どんな試行錯誤があって今の形に落ち着いたのかずっと気になっていた。

というわけで、見つけたこの本。

稲垣さんにも始めは葛藤があったのだな、とか、そぎ落として生活するとつまらなくなることもあるんだな、などということがわかって、ちょっと親近感が湧いた。今のわたしの生活では電気にもガスにも頼りっぱなしでないと無理なところがあるので決して真似をするつもりはない。だけど、無駄な使い方をしない、無理をしない、意識を少し変える、というところは真似したいなと思ってはいる。

つい先日は、残り物にトマトスープだけ作って足して夕食にしてみたら意外と満ち足りた気持ちになれたのが発見だった。

以前のわたしなら「家族は足りないんじゃないか」とか「これだけじゃ手抜きになるか」などと考えてしまってもう一品作ったり、お惣菜のコロッケなどを買って足したりなどしたかも知れないのだけど、そんなことをしなくても十分だった。

ちなみにその夜は、夕食後にみんなでヨーグルトにはちみつを入れたものをデザートに食べた。手数は少なかったのにいつもより満たされた気持ちになれたので、これからも無駄なく無理なくを続けていこうと思っている。

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