わたしのあたまのなか

わたしのあたまのなかの言葉を書きたい時に書く場所。覚えておきたい出来事やお出かけの記録、おいしいものについてもよく書きます。

かりあげたい、夏

 

ここ数年、夏が来るたびに悩んでいること。

髪をかりあげたいのだ。

以前宇多田ヒカルさんのライブ映像「Langhter in the Dark Tour2018」をNetflixで観ていたら、見た目はボブなのに中はすっきりかりあげている宇多田ヒカルさんの髪型に目が釘づけになった。いわゆるツーブロックという髪型だ。「これめっちゃ涼しそうやしかっこいい…」そう思ったわたしは、それ以来もう何年も中をかりあげたくて仕方がない。

2年前の春に美容師さんに相談をしたことがある。

すると「うーん」と渋い顔をされた。その方は女性の美容師さんで、わたしがしたい髪型を昔されていたらしいが、ツーブロックをして初めてわかったこと。それは、中をかりあげると頭皮の汗がそのまま耳や首にタラタラと垂れまくるということだったと言う。

わたしは、普段から首にめちゃくちゃ汗をかくので、髪をカットする時は大体「ギリギリ結べる長さで」とオーダーする。そうじゃないと首に髪が張りつくし、首に風を通さないと汗が止まらないからだ。それを知っている美容師さんは「かりあげたら、汗めっちゃ垂れてくるけどいい?いやでしょ?」と言った。

確かに。毎年夏は首元が汗に濡れてそのままだと風邪をひいてしまうくらいので、首に常にタオルを巻いている。今でもそんな状態なのに、頭の汗がダラダラと首に垂れてきたら、頭は涼しくても首が気持ち悪くなってしまう!美容師さんは言った。「結局ね、髪の毛があるから頭皮の汗はなんとか留まってるけど、かりあげると首筋までノンストップで垂れてきちゃうのよね」

 

というわけで、今年もやっぱりかりあげることはできなかった。あまりにも暑い日が続いたので息子の散髪に使用しているバリカンで「ちょっとだけかりあげてみようかな」と何度も思った。いつも息子の髪を切っているので、バリカンの使い方はわかっている。電源を入れずに耳の上の髪にバリカンを滑らせてシミュレーションもした。サイドの髪は肩あたりまであるので、かりあげに失敗しても、後ろで結べばそれほど目立たないだろう。やってみる?やってみちゃう?

でも「汗がめっちゃ垂れてくるけどいい?」という美容師さんの言葉が風呂場でバリカンを持つわたしの手を止めさせた。

今年も、かりあげられない夏だった。