わたしのあたまのなか

わたしのあたまのなかの言葉を書きたい時に書く場所。覚えておきたい出来事やお出かけの記録、おいしいものについてもよく書きます。

麗しの紅しょうが天ぷら

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この前、友人と自宅から離れたスーパーに行った

その時にお惣菜売り場を見ていた友人が「ちょっと!こっち!」と、わたしを呼んだ

行ってみると、わたしの大好きだった紅しょうがの天ぷらが売っているではないか!!

共に大阪出身のわたしたちは以前、地元あるあるを話していた

その時に「紅しょうがの天ぷらってこっちに売ってへんよな〜」とわたしがぼそっと言ったことを覚えてくれていたらしい

 

枚方に住んでいた時は、どこのスーパーのお惣菜売り場にも当たり前のようにあった紅しょうがの天ぷら

ちなみにわたしの家だけかも知れないが、紅しょうがの天ぷらは、お惣菜売場で買うものであって決して家で作るものではなかった

そもそも、刻んでいる紅しょうがは売っていても、大きな一枚ずつのものは売っていなかった気がする

 

「紅しょうがの天ぷら」と、検索すると大阪の郷土料理とも出てくるし、みんな好きなものやろ?と思い込んでいたが、意外なことに、同じ大阪出身の友人も、同じ枚方出身の夫も、紅しょうがの天ぷらはそこまで好物ではないらしい

なぜだろうと考えると、わたしの家は、日曜日の夕食はお惣菜を買って家で食べることが多かったので、紅しょうがの天ぷらはよく食べていたせいかも知れない

父がお惣菜を好きだったのと、母のための休日だったのと、多分その両方だと思うが、よく日曜の夕方に家族で買い物に行き、それぞれが食べたいお惣菜を母が押すカートのカゴに入れていたのを覚えている

 

さて、久しぶりに食べる紅しょうがの天ぷら

結婚して京都に越してきて以来食べていないような気がするから、約15年ぶりだろうか

ザクッと一口噛むと、漬け汁の甘酸っぱさがまず来る

そのあとにすぐ、しょうがのスッキリとした辛さが口中に広がり、慌てて白米を口に入れて中和させる

刻んだ紅しょうがとは違い、厚みのある大きなしょうがは、食べ応えもあり、シャキシャキというか、ジャキジャキと噛めて食感もやたらと楽しい

今度は、衣の多いところをザックリ噛むと、しょうがの辛みと衣の油の甘さが合わさって、なんとも言えない旨さになる

 

久しぶりの懐かしい味に、美味しい…美味しい…と目を閉じて噛み締めていると、息子(8)が食べてみたいと言う

いつもは生姜の入った料理は辛いと嫌がるし、どうかなと思いつつ、なるべく衣がたくさんある部分を齧らせてみたら「美味しい!」と言っていた

 

これで、息子(8)にとっても、いつか紅しょうがの天ぷらは懐かしい味となるだろうか

「これ、お母さんからもらって食べたことがあるなあ」と、思いながら、大阪のスーパーのお惣菜売り場で、いつか大きくなった息子が紅しょうがの天ぷらを手に取る日がきたらいいな

そのためには、またあのスーパーまで足を伸ばして、息子の記憶に残るように何度も紅しょうがの天ぷらを食べなければ!

 

そんなことを考えながら、ザクリザクリと紅しょうがの天ぷらを楽しんだ