わたしのあたまのなか

わたしのあたまのなかの言葉を書きたい時に書く場所。覚えておきたい出来事やお出かけの記録、おいしいものについてもよく書きます。

入院1日目

 

8:30

夫が仕事を休めたので、家族4人で車に乗って病院へ。

入院する小児科病棟へは、息子と私しか入ることができないので、鍵のかかった病棟のドア前で、夫と上の息子(以下、兄。当時11歳)とお別れ。

なにか話そうとすると、不安とさみしさで泣きそうになるが、ここで私が泣くと息子たちが不安がるので、ぐっと我慢して、とにかく抱き合って別れを惜しんだ。

 

病棟のドアの鍵を開けてもらい、案内された部屋は2人部屋だった。

元々、付き添い入院する場合は4人部屋は対象外で、個室か2人部屋といわれていたのだった。個室だと、一日あたりの差額が8000円くらいだったので、2人部屋で金銭的にはありがたいが、同室の人がどんな人がいるのかドキドキする。

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⚪︎待ちの時間なので、ベッドに寝転ぶのも気が進まず、持ってきていたドラえもんを座って読む息子。

 

荷物を置いてとりあえず座っていると、隣のベッドに入院している子どもが看護師さんと話す声が聞こえてきた。

どうやら付き添いなしで一人で入院しているらしい。声からして10歳から12歳くらいの男の子のようだ。と、思ったら、彼は今日の昼ごはんの前に退院するらしい。

ちょっとホッとする。やはり他人と生活を共にするのは緊張するので、よかった。

 

荷物を整理したいところだが、入院と手術の説明や、書類や、聞き取りが続き、人の出入りが激しく、あっという間に時間が過ぎる。

 

12:00

個室状態となった部屋で、昼ごはん

 

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⚪︎魚と、キャベツのおかか和えと、おうどんと、ごはん

 

病院の1階にコンビニがあるものの、買い出しにいくタイミングが掴めず、自分の食事は持ってきていたインスタントの味噌汁とナッツバーで済ます。

(息子が入院した病院は付き添い入院の分の食事は一切出ないところだった。病院によっては追加代金で食事を用意してくれるところもあるらしい)

昼食後、隣のベッドも空き、人の出入りもなくなり、息子と2人きりの部屋は静かでさみしくなってしまう。

息子がSwitchをしている間に、Tverであちこちオードリーを見たら、沈んでいた気持ちが少し浮上した。

ありがとう、オードリー

 

14:00

このあと、息子に点滴の針が取り付けられるので、その前にお風呂に入浴してきてくださいと、呼ばれる。

家族用のお風呂場に案内され入ってみると、家の浴室よりはるかに広く、息子と盛り上がる。

浴槽はあったが、事故防止のために湯を張って入ることは禁止されていたのでシャワーで済ます。(水の勢いが強くて洗いやすくてよかった)

 

15:00

おやつにリンゴのコンポートと、ブドウ味の野菜ジュース

おやつまで出るんだね~と2人で盛り上がるが、リンゴのコンポートは甘すぎて食べられないと残していた。

 

17:00

点滴の針を打つために、息子だけ処置室へ。

やっと荷物を整理できる、と部屋に残り鞄を開けていたら、尋常じゃないくらい大声で泣き叫ぶ息子の声が聞こえてきた。

思わず、部屋を出て声の聞こえる方へ歩いて処置室の前へ。

小さい頃は注射を打たれて泣くことはあったが、こんな泣きかたじゃなかった。

もうやめて!!と叫んでいて、

さるぐつわをされているようなこもった声だったので、思わず処置室のドアをノックするが、返答はない。

ドアを開けていいものか。

私が急に開けることによって注射を失敗されてもいけないし…

息子の泣き声が心配でたまらなくて廊下で悶々としていると、中から男性の看護師さんが出てきて、

本当は利き手ではない左の手の甲に打ってあげたかったが、3回チャレンジしたけど、どうしてもうまく入らず、右の手の甲になってしまいました、という説明だった。

 

普段は注射で泣かないのですが、と、聞いてみると、1回だけがんばろう!と言ったのに、4回も差してしまったので、怒っています、

という説明だった。

説明を受けたものの、部屋に戻るのも気が進まず、そのまま廊下で待っていると息子が涙と汗でぐちゃぐちゃになってでてきた。

しばらくはわんわん泣いていたが、落ち着いてから聞いてみると、看護師さんの説明通り、「「1回だけ10秒だけ」って最初に約束したのに、4回も差したし、1回に30秒くらいかかって長くて何回も痛かった!」ということだった。

もう帰る!こんな嘘つきの病院いやや!と怒るのを1時間くらいなだめていたら、やっと機嫌がなおる。

とにかくこの子が無事でよかった、と思った

 

19:00

晩ごはん

右手が点滴の針を固定するためにぐるぐる巻きにされているため使えないので食べさせる。

やたらごはんの量が多く、おかずと釣り合わない。

けれど、美味しかったのだろう。無事完食。

様子を見に来てくれた看護師さんに、家から持ってきていた飲むゼリーを食後に食べていいか尋ねると、手術に備えて夕食後は絶食と言われ断念。

食べたかったのに…と息子は落ち込んでいた。

先に聞いて夕食前に食べさせてあげればよかった…

夫と兄は2人で餃子の王将に行ってきたらしい。

ずるい!ずるい!と息子と2人で怒ってみた。

 

20:00

自分のごはん

やはり買いに行くタイミングがわからなかったので、昼に続き乾燥わかめでかさ増しをしたインスタントのお味噌汁と、持ってきていたソイジョイで済ませる。

 

21:00

お昼の説明の時に、付き添い用の布団を看護師さんにお願いしていたが、消灯の時間になっても届かず。

こんなことでナースコールを押していいものか、

ナースステーションに行って伝えていいものかもわからず、

とりあえず今日は点滴も繋がってないので、息子のベッドで一緒に寝ることにする。

 

部屋にある洗面台で2人で並んで歯磨きをしていたら、息子が「お兄ちゃんに会いたい」と泣き出した。

「いつもみたいに急かされながら歯磨きしたい」 と泣いていたので、

「いつも急かされてたんかい!」と思いつつも、私も家と家族が恋しくて、明日の手術が不安なこともあり、2人で抱き合ってしくしく泣いた。

 

ベッドに入っていると、家にいる兄が泣いていると夫より連絡があったので、消灯後ではあったけど、同室の人はいないし、こっそり小声で兄と電話で話す。

兄の泣き声を聞いたら、こちらも泣いてしまう。

息子も隣で泣いていた。

「手術がんばってな」と夫と兄から言われ、息子はまた泣いていた。

 

21:39

ふと横を見ると、息子は眠っていた。

本当に手術を受けて大丈夫なのか、とか、

毎晩苦しそうにしていたいびきを思い出すと、これでいいんだ、とか、自問自答していて12時過ぎまで眠れず。

 

 

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