わたしのあたまのなか

わたしのあたまのなかの言葉を書きたい時に書く場所。覚えておきたい出来事やお出かけの記録、おいしいものについてもよく書きます。

おばあちゃんのおすすめコロッケ

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この前、初めて行く病院に行った。

婦人科だ。

最近更年期と呼ばれる症状が出てきたため「さあ、どうしたものか」とついに重い腰を上げて行ってきたのだ。ちなみにその婦人科は、周りの友人たちに聞いたところ評判がよかったので、約30分せっせと自転車を漕いで行った。

 

さて、その話はともかく、病院の向かいにはスーパーがあった。せっかく家から離れたところに来たので、いつもは行かないそのスーパーに寄ってみることにした。

初めてのスーパーは単純に楽しい。

その日の献立と準備はすでに決まっていたが、美味しそうなお惣菜があったら買って帰ろうかしら、と惣菜売り場に向かった。

そのスーパーの広いお惣菜売り場はとても活気づいていた。巻き寿司も数種類、ピザや中華のおかず、さらに売り場一面が黄色で眩しくなるほど様々な天ぷらがずらりと並んでいた。

コロッケコーナーもあったので「カニクリームコロッケがあったらいいな〜」と思い売り場に向かった。

余談だが、「家では作れない(作るのが面倒)なおかずランキング」というものがもしあれば、かなり上位にカニクリームコロッケは入っていると思う。

私も何度か作ったが、とにかく手間がかかる。手間がかかるうえに外で食べるよりコクが足りない気がして毎回不完全燃焼になるのだ。

そんなわけで、カニクリームコロッケを目で探していると、隣でフガフガと何やら話す声が聞こえた。ふと見ると背の低いおばあちゃんが私を見ながら布製マスクの向こう側で何か喋っている。

「えっ?」と聞き返すと、

「このコロッケ美味しいで。火水しか売ってないんよ」と牛肉コロッケを指差していた。

急に美味しいものをおすすめされて、なんだかとても嬉しくなった私は、

「わ、じゃあ今日来てラッキーでした!」

とおばあちゃんおすすめのコロッケを手に取ると、

「うふふ。いやお口に合うかは知らんえ。せやけどな、私は好き」

と、少し照れたように手を振っておばあちゃんは去った。

きっとこのコロッケが本当に好きなのだろう。

好きが溢れて気がついたら他人に薦めてしまっていたことを照れた感じがとてもよかった。

 

というわけでこの日の献立は

  • こんにゃくの焼き肉風炒め
  • ささみときゅうりの棒棒鶏
  • キャベツと大根のお味噌汁
  • 鶏ハツの焼き物

そして、

  • おばあちゃんのおすすめコロッケ

 

おばあちゃんおすすめのコロッケは、確かに牛肉の脂の甘さがしっかりじゃがいもに染み込んでいて、しかもホクホク具沢山!

次に婦人科に行く時は絶対火水に予約して帰りまたスーパーでコロッケを買おう!と、思ったのでした。