わたしのあたまのなか

わたしのあたまのなかの言葉を書きたい時に書く場所。覚えておきたい出来事やお出かけの記録、おいしいものについてもよく書きます。

大人になってから英検3級に挑戦したこと②

 

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【ライティング(writing)の高い壁】

 

ところで、私が買った旺文社のテキストはさすがNo.1といわれるだけあって、要点が押さえられていて、使いやすかったと思う。

リーディングも、短文長文どちらともたくさん例題が載っていて解きがいがある。

参考書ではなく問題集だが、ワンポイントで押さえておくべき言い回し、熟語や、よく出る単語なども書いていて非常にわかりやすい。

もしかしたら、今はそれが主流なのかも知れないが、アプリと連動しているため、携帯があればいつでもリスニングの音源が聴けるところが助かった。

このアプリのおかげで、すきま時間でもサクッとリスニング問題が解けた。

例えば、夕食の準備の時20分肉を煮込まなければならない、あと10分で洗濯が終わる、などという半端な時間があれば、私はよくアプリでリスニングを解いていた。

 

普段、海外ドラマを見て英語を一応耳にはしているが、そもそもリスニング目的で聞いていないし、目は字幕を追っているのだから、ただのBGMの状態である。

また、リスニングの英語と海外ドラマの英語では問題と会話で質がちがうため、とにかくそれに耳を慣らさなければ!と、最初はひたすらリスニングを解いた。

3級のリスニングを解いた時感じたことは、知らない単語が出てくることはほぼなく、

なんとなーく英語がわかるのなら久々の勉強でも合格するのは無謀ではないということだった。

が、これはいけるのでは、と思った私に大きな壁が現れた。それはライティングだった。

昔の英語教育を受けた者にありがちなこと。

それは英語を読めるが書けないということである。

知っている単語が並んだ英文を読めば意味は分かる。しかし、知っている単語だけ使って自分が伝えたいことを英語で表現しろ、と言われてもそれをうまく英文で書けない。

 

私がまさにそれだった。

 

3級では、ライティングといって、

試験当日に出されるお題に対する考えと、その2つの理由を

25語から35語の英文で書かなければならない。

しかも調べてみると仮にリーディングとリスニングが満点であったとしても、

このライティングが0点だと1次試験の合格点にはならないらしい。

 

【そもそも書きたいことが浮かばない(英語どころの話じゃない)】

 

しかも、しかもである。

勉強することをやめてから20年ちょっと経つ私の脳は「あなたが将来行きたい国は?」と言う質問文を読んでも「えー…どこやろ…?」と、日本語であっても答えも理由もすぐには浮かばない。

 

気づかないうちに私の「考える力」は恐ろしく退化していたのだった。

頭を捻りに捻って、「イギリス」と答えが出ても今度はそれに続く理由が浮かばない。だって行きたいもん!という答えでは、ライティングは0点だ。

搾り汁が出そうなほど頭を捻って

「紅茶が好きだから」

「シャーロック(イギリスのドラマ)が好きだから」

と、理由が浮かんでも今度はそれを英文で表現できない。

せっかくリーディング、リスニングで、久々に勉強をする楽しさ、新たな挑戦にやりがいを感じつつあった私は、ライティングで絶望を覚えて鉛筆を置きかけた。

 

【「学ぶ人は変えていく人」なのだ】

 

しかし、ここで私が励まされたのは、

旺文社のテキストの最初のページを開いた時、あるいはアプリの最初に出てくる言葉、

「学ぶ人は変えて行く人だ」である。

私は学ぶ人だ。

学ぶ人は変えて行くのだ。

その言葉を励みにして、英検勉強のほとんどは自分の弱みであるライティングに力を注ぐことにした。さて、ライティングに力を注ぎたいが、あいにく私の買ったテキストにはライティングの例題は2問しかなかった。

というわけで、ここからはさまざまなサイト、アプリを利用した。

最初にテキストは一冊しか買わなかったと書いたが、他はサイトやアプリに頼ったのだ。これに関しては、本当に、便利な世の中になったなあと感動した。

 

ちなみに、2次試験の面接(スピーキング)に関しては、まず1次試験が受からなければ対策をしていても意味はないと割り切り、テキストにあった2問だけに目を通す程度に留めておいた。

 

ライティングに励んだ結果

「彼女は部屋にいる」

という簡単な英文ですら

「え、なんて書くんやったっけ…?」

と、初めは自信がなかったし、DoesとDidがこんがらがってたのに、すきま時間に繰り返し短い英文をひたすら書いて自信をつけることで、ライティングへの光が差してきたように感じた。

 

  1. とにかく短い英文を繰り返し書いたのち、
  2. 片っ端からさまざまなサイトでライティングの例題を見つけては解き、
  3. YouTubeで見つけたライティングのコツを覚えるという動画を見る、

の順で対応した。

 

 

【そして、子どもたちにも変化が!】

 

ここで話は変わるが、私の「英検への道」は、普段ダラダラと過ごしていた家事のすきま時間が、貴重な時間となったように、時間の使い方や日々の姿勢がすごく変わるきっかけとなった。まさに「学ぶ人は変える人だ」である。

 

例えば、今まで洗濯を干しながら流していたどうでもいいYouTubeは、聞き流しリスニングなど英語に関するものに変わった。図書館では、リーディング強化のために、中学レベルから読める美女と野獣などの洋書を借りて読むようになった。

 

そして、そんな私の変わりようは、息子たちにもいい影響を与えることが出来たように思う。

 

今まで彼らが宿題をしている間、特にやることがないときは、自分がすごくだらしない大人になったような気がしていた。かと言って、自分の好きなゾンビ映画を彼らがいるリビングのテレビで観るわけにもいかないし、ここのところ、本も集中して読めなくなっていた。

 

ところが、私が家事の合間にテーブルの上にテキストを広げてると、兄弟そろってゲームを切り上げ宿題をするようになり、お母さんも勉強してる!と嬉しそうに言うときもあった。

時には私がイヤホンで聞いていたリスニングをスピーカーで聞いてほしい、と言って「これはなんて言ってるの?」と、英語に興味を持ってくれるようになった。

 

私は、私の、暇な時間を埋めるために英検を選んだが、いつしかそれはお母さんにもこんな一面があったんやと子どもたちに思ってもらえる瞬間があり、それはとてもうれしいことだった。

 

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