U-NEXTで、「パンとスープとネコ日和」を見て以来、主人公アキコさんのように丁寧に作ったサンドイッチと野菜のスープが食べたくなった。
「パンとスープとネコ日和」とは、出版社に勤めていたアキコが、母の死、突然の人事異動によって会社を辞めて、それまで母が営んでいた小さな食堂で新たにサンドイッチとスープのお店を始めることから広がっていく、小さな商店街と、その周りの人たちの温かいお話。(全4話)
原作の群ようこさんも好きな作家さんだし、小林聡美さんともたいまさこさんとくれば「絶対おもしろいやん」と、私にとっては安心して観られる作品だ。けれど、私はネコに興味がないので、この作品は食わず嫌いという感じで観ていなかった。
それが、なんとなく、本当になんとなく観てみたら「ああ…美味しそう… こざっぱりした丁寧な暮らし…憧れる…」と、夢中になり全4話をあっという間に観てしまった。でもまだまだこの物語を知りたくて、今までに出版されている原作本も5冊一気に買い揃えた。
私の愛するお菓子、揚げ一番とともに(ぼんちあげも大好きだけど、個装じゃないので一気に食べてしまうため、揚げ一番を買いがち)
ちなみに原作の方はドラマとは違う展開もあって全てが優しいというわけではないけれど、それもまた味があって良い。
ドラマと原作、両方の作品に触れて以来、もうずーっとサンドイッチとスープのことが頭の中にあったが、タイミング悪く年末年始を挟んでしまい実現はお預け…。そこで、お正月休みが明けたお昼ごはんにいそいそと作ってみた。
前日から塩麹と砂糖に漬けて仕込んでおいた鶏モモ肉をくるっと丸めて爪楊枝で留めて、朝イチからコトコト煮込んだのち、放置して鶏ハムを作る。こうすると、しっとり仕上がるので、ささみを茹でる時も必ず朝イチから煮込んで鍋の中でほったらかしにしている。
その次は、スープ作り。玉ねぎを刻んで鍋に入れてバターで炒めて、かぼちゃをレンジでチン。鶏ハムの茹で汁がある程度冷めたら、ホクホクのかぼちゃと共にミキサーにかけて、それを玉ねぎが入ったお鍋に入れてじっくり煮込めば、鶏の旨みと塩麹の塩気だけで、コンソメいらずの美味しいかぼちゃスープの完成だ。
というわけで、本日のメニューは
- 鶏ハムとトマトときゅうりのサンドイッチ
- (本日のパン バターを塗って軽くトーストしたカンパーニュ)
- かぼちゃと玉ねぎのスープ
黒板に上のメニューを書けば完璧だが、家には黒板などないので、これで、パンとスープとネコ日和ごっこの完成である
パン屋さんに行ったら、大きくて美味しそうなカンパーニュが売られていたので2つ買った。が、1つはサンドイッチを作る前にスライスして焼いてピーナツバターやバターをつけて普通に食べてしまった!!
サンドイッチって写真に撮りにくい…!
憧れていたアキコさん手作りのサンドイッチとスープのように美しく作ることはできなかったが、パンは外はカリッと中はしっとりと2つの食感が楽しく、作りたての鶏ハムはとてもジューシーで、トマトときゅうりのみずみずしさも合わさってマヨネーズなどがなくてもとても美味しい。かぼちゃスープも、かぼちゃの甘味と炒めたタマネギがいいアクセントになっていたし、トロトロとしたかぼちゃのスープは喉越しもよく「ああ、今、野菜の栄養が余すことなく体に染みていってる!!」と、元気が出てくるようなスープで、自画自賛になるが、大変美味しかった。
ちなみにこの日のお客様は、息子たちである。
いくら食いしん坊の私だって、自分1人のために朝からコトコト作るのは少し面倒くさい。けれど、冬休み中でせっかく息子たちが家にいるので作ってみた。息子(12)は「えー、今日のお昼は味噌ラーメンがよかったのにー」とブツクサ言っていたが、一口サンドイッチにかぶりつくと「うまっ!」と喜んでくれた。息子(8)も大きなサンドイッチを見て「お店みたーい!」と喜んで食べてくれた。
余ったら夜ごはんのサラダに乗せようと思っていた鶏ハムは「もっと食べたい!」という息子たちの声があり、余ったトマトやきゅうりと共に見事完売。
息子たちは喜んでくれて、
私もパンとスープとネコ日和ごっこができて、
一石二鳥の美味しいランチでした。