ある日、京都の京田辺市にある松井山手という街に行った。
ここには、ムサシという大きなホームセンターがある。
その昔、結婚式の準備に追われていたわたしたちは、当時、枚方から夫と共に実家の車をお借りして何度もムサシに来た。わたしは自分で手作りするのが楽しかったのもあって、ウェルカムボードや、メッセージカードや、リングピローの材料を買いに来たし、自宅の表札もここで注文をして今も使っている。
枚方から京都に引っ越しをしたあとは、普段のお買い物は家の近くのホームセンターでも済むようになり、コストコ渋滞が起きがちな松井山手からは足が遠のいてしまったけれど、今回久しぶりに思い出して行ってみたのだった。
ムサシに到着して、併設されたスポーツショップやスーパーなどもついでに見てまわった。本当は花壇に植えるためのハーブを見たかったのだけれど、売り場には植木が中心に並んでいて思うようなものがなかった。
さて、どうしたものかね、と、駐車場に戻る途中にふと空を見上げるとその美しさに思わず足が止まった。

わたしの好きな感じの空
この日も、まだ蒸し暑さはあったけれど、空はすっかり秋模様だった。夕焼けの黄色の空とまだ残る青い空、それと広がるほうき雲が美しい。息子(13)が、わたしの隣で同じように何枚も空の写真を撮っていた。
「空の写真撮るの好きやんな」と、わたしが聞くと息子は「うん」と言って携帯のカメラ画面から目を離さず撮っていた。
その息子の姿に、自分がまだ高校生だったころ、バイト代で写ルンですをいくつも買って、空の写真を撮り溜めて現像したものを無印の写真アルバムに入れて、空の写真集を作ったことを思い出した。誰に見せるわけでもなかったけれど、自分が撮ったいろんな美しい空の色の写真集はお気に入りだった。
今は携帯があるから、現像せずに気軽に空の写真を好きなだけ撮れるのがすごくいいなと思った。
ちょうどお腹が空いてきたので、ムサシのすぐそばの回転寿司の魚べいに、行ってみることにした。ちなみに魚べいは京都府内ではここにしかないようだ。(ムサシも京都ではここだけだった)
わくわくしながら行ってみると、待合室にすでに10人ほどが座っていたので、それほど待たないかなと思い待合の状況がわかる案内板を見たら、ネット予約の方々がたくさんいて目安の時間として1時間と出ていた。この時、18時前だったので早めだし大丈夫かなと思ったけれど、甘かったようだ。魚べい、大人気。
少し待ったけれど、食事にありつけるまではやっぱり時間はかかってしまいそうだったので、泣く泣く諦めることにした。
お店を出て歩き出した時、振り向いた息子たちが「空がすごい!」と、キラキラした目で見上げた。
振り向くと、

空が光と影の2つに分かれてる!

縦に撮った方がより壮大だった
少し前に天気予報のコーナーで、このような空の写真が取り上げられていて、日が沈む前にちょうど厚い雲が太陽のそばにあると、光が遮られるところとそうでない場所ができて、まるで線を引いたようにくっきりと光と影の空を見ることができるらしい。これは「薄明光線」と言って、いわゆる「天使のはしご」と、呼ばれる雲の隙間から地面に向かって放射状に光が降り注ぐ現象の逆バージョンだそうだ。
家族で、空を眺めながら写真を撮って感動した。いい空だ、と思った。
気が済むまで空を眺めたあと、晩ごはんをどうしようか?と、勝利した者が独断で本日の食事を決めることができる我が家の恒例の「ごはんジャンケン」で決めることにした。今回の勝負は、息子(10)が見事優勝!「コメダがいい!」というので、夫がせっかくだからといつもは行かない店舗のコメダを探してくれた。

枚方とうかえでの道店
枚方に長く住んでいたけれど、初めて聞いた「とうかえでの道」
なんでも枚方市内の道に親しみと愛着を持ってもらうために、市民に愛称を募集して決められた道のうちの一つらしい。市内には愛称がつけられた道が全部で22本あるそうで、調べてみたらその中で、わたしが通ったことがあったのは4本。へえ、あの道にはそんな名前がついてたんや、などと懐かしい景色をあたまに浮かべた。
ちなみに「とうかえでの道」の由来とは、街路樹がトウカエデで統一されているからだそうで、秋に来るとまた一層美しい通りなのだろうな、と思った。
さあ、いよいよ、晩ごはん!
コメダには魅力的なサンド類やバーガー類がたくさんあるけれど、わたしたちは好みが似てしまっているので、

家族全員みそカツパン
それにしても、ほんの少し前までは(それでもすでにだいぶ値上がりしていたけれど)900円台だったはずのみそカツパンが1000円になっていて夫と驚いた。原材料が値上がりして仕方がないとはいえ、1000円か…!
でも、到着したみそカツパンは相変わらずでかいままだったのでホッとした。同じ値段で小さくされてしまうなら、値上がりしても大きいままでいてほしいと思う。これからも徐々に値上がりしていくのだろうけれど、どうか、この大きさのままでいてほしい。
ところで、コメダ珈琲店に来ておきながら、我々はドリンクではなく水とみそカツパンを食した。食事とそれぞれドリンクを4人分注文すると、喫茶店でその食事代はちょっと、という金額になってしまうからだ。その代わり、デザートを食べよう!と、決めていたので、今回は近くの席の方が食べていてどうしても気になったかき氷を食べることにした。

どどーん!!
この茶色のかき氷は、なんとチャイ氷!
ミルクティーでもカフェオレでもないチャイというのに惹かれた。それを4人で食べるので、ソフトクリームのトッピングをダブルでお願いしてみた。左のソフトクリームは巻きにくかったのが見てとれて、人間味があってとてもいい。確かに逆向きでソフトクリームを巻こうとしたら、めちゃくちゃ難しい。
息子たちは、いざ食べ始めるとチャイの独特の風味に「うっ」という顔をしていたけれど、わたしと夫は鼻からふわっと抜けるシナモンの香りに大満足。というわけで、息子たちはソフトクリーム、わたしたちはかき氷を食べた。こちらもサイズが大きいので、4人だからギリギリ食べられたという量だった。食べ終わったあと体が冷えて、外に出たあとのまだほわっとした暑い空気がこの時だけはありがたかった。
自宅から近いコメダは狭くていつも混んでいて落ち着かないので行くのをやめてしまったけれど、この枚方とうかえでの道店は、広くて時間帯もよかったのか静かで穏やかに楽しい時間を過ごすことができた。
帰りはドライブがてら夜空や遠くに見える夜景を見ながら家路についた。
なんだか、とてもいい日だった。