気になっていた草間彌生さんの展覧会を観に行ってきた。
場所は3月にも行った京セラ美術館。

地下鉄東山駅は草間彌生さん一色
少し前に、三条に行ったら、このポスターを熱心にカメラで撮っている外国人観光客の方を見かけて気にはなっていたのだ。


この日も異様に暑い
青空と輝く川の感じでこの日の太陽もギラギラと容赦がないことが伝わるだろうか。暑い、というか、もはや日差しが痛い。

Hello Kitty展も気になる


わくわく
ところで、わたしが草間彌生さんのことを知ったのは、ずっと昔の自分がまだ学生のころだったと思う。
たまたまテレビで、インタビューの映像が流れてきて、その目力の強さに画面から目が離せず見入ってしまった。この人はなんだ?と、草間さんが紡ぐ言葉を集中して聞いた。わたしが覚えているのは「わたしには見るものの全てに水玉が見える」という言葉だった。
だから、わたしは作品に点を描く。
見えているのだからしょうがない。
そんな風に語っている様子を聞いて「そら、しょうがないわな」と、ストンと納得したのを覚えている。見えているからそう描く。当時のテレビの紹介の仕方がややエキセントリックで強烈だったので、初めはものすごく怖い人だと思って観ていたら、ただご自分の見える世界を率直な言葉で話していただけだったので「別にこの人怖くないんやな」と、思ったことも強くあたまに残っていた。
そして、行ってきた今回の展覧会。
館内は撮影不可ったけれど、壁に草間さんの言葉がたくさん書かれていたので、それとその時代の作品を交互に眺めながら、自分なりの解釈をした。
「靴のかたちがおもしろいと思う人、ほかにいないのかしら」(うろ覚え)
という言葉と、作品の靴を見ると、草間さんには何がおもしろく見えたのだろう、とか、こうやって当たり前にある身の回りの物を「おもしろい」と思える観察力ってすごいよな、と、思ったりした。
他にも、
「ポケットに5セントしかなかった時、エンパイアステートビルにのぼって夜景を買った。そこは当時世界一高い場所だった」(うろ覚え)
という言葉には、単身で渡ったアメリカでの孤独な夜と、もう後戻りもできないしするつもりもない決意の表れがある。そしてそこから見える夜景にももちろん水玉模様が描かれていて、戦い続けた記憶が作品となっているのだな、と、感じた。
正直なところ、わたしは草間彌生さんについては、大昔に観たテレビのインタビューと最近ではかぼちゃ、という浅いイメージしかなかったのだけれど、今回の展覧会で作品を観ることで、こんなにたくさんのモチーフで作品を作っていたのか!と、驚いた。
かぼちゃ以外にも靴、帽子、花、ぶどう、などなど、その形や色に感動して描いたのだな、と思えるものがたくさんあった。特に、黄色のイメージが定着しているひまわりでさえも、草間さんにかかれば赤×黄×青、ピンク×青×赤、と、およそひまわりと聞いて想像するような色とは全く異なるもので表現される。けれど、その色からは、この日のように、ギラギラと熱い夏の日の光の下で咲き誇るひまわりの強い生命力を感じることができて、また、おもしろい。
そんなことを感じたり考えたりしながら眺めていると、ある一枚の作品がとても気になった。それは1989年発表の「夜」という作品で、上半分は網目、下半分はやや毒々しい色の市松模様の背景に、ろうそくが刺さった豪華なホールケーキが描かれている。
奇妙なのは、ケーキのすぐそばに赤いとかげが佇んでいて、舌を伸ばせばケーキに触れてしまいそうな近さであることだ。
「夜」というタイトル、美味しくて楽しい時間を過ごせるはずの立派なケーキと、楽しいとは対照的なように感じる背景の色彩、そして、一匹のとかげ。また、ろうそくの炎は右から吹き消されるかのように左にたなびいているのに、大きな影のようなものがケーキの左側にある。
一体なんのためのケーキで、これを今から誰が食べようとしているのか。とかげは家族の一員なのか。全てが奇妙でぞくっと感じるその絵を、わたしはたっぷりと時間をかけて眺めた。スタイリッシュなかぼちゃも素敵だけど、こういうの、すごく好きだな、と思った。
さて、作品を全て観て出口に向かうと、特設のミュージアムショップがあった。
すると、なんとこの「夜」のポストカードも売られていた。やったー!とレジに行こうとしたその時、わたしはハッと気づいた。あっ!!ロッカーに財布ごと荷物を預けてきてしまった!え、どうしよう...。と、オロオロしながら、またハッと思い出した。ポケットに入れっぱなしだったICOCAが入ったパスケースに、千円札を入れておいたことを!ふー、危なかった。暑さでぼーっとしていたけど、緊急時の千円に助けられた。
(あとで思い出したけれど、そういえば、携帯カバーの中にも千円を忍ばせていた)
というわけで、無事にポストカードを買えて、ほくほく気分で京セラ美術館をあとにしたのだった。

わたしの好きな「夜」と、
息子(13)が好きな「レモンスカッシュ」と、
かわいいので買った「かぼちゃ軍団」
この日は家でお昼ごはんを食べてから行っていたので、帰り道にお茶をすることにした。

ソフトクリームと息子(13)
大きくて濃厚なソフトクリームを食べたら、ちょっと涼しくなって生き返ることができた。
おまけ
撮影可能なフォトスポットで撮ったもの

