わたしのあたまのなか

わたしのあたまのなかの言葉を書きたい時に書く場所。覚えておきたい出来事やお出かけの記録、おいしいものについてもよく書きます。

忘年会と橿原神宮

 

先日夫の家族と忘年会のようなものをした。

場所はさとの個室。去年もここで食事をして楽しかったので、今年も予約したのだ。

お料理はさとしゃぶと一品料理の食べ放題。食いしん坊なわたしたちは、家族でさとのホームページでメニューをくまなくチェックし「炙りチーズサーモンにぎりは絶対食べる!」「うわ、さとチキがある!」「さとの天ぷら今年も食べよう」と、前日からわくわくしていた。

当日、挨拶もそこそこに食べ始めるわたしたち。

夫の母は普段あまり外食をしないので、去年は注文をするのにも少し緊張していたのが、2回目のさとということでリラックスした様子で、タッチパネルを使って楽しそうに注文をしていたので、わたしと夫はホッとした。

わたしたちはさとに行くなら個室、と決めている。もし個室が予約できなければ日を変えるほどだ。引き戸で区切られた静かな空間は落ち着けるし、エアコンもつけたり消したりできて、大きなテーブルはとても居心地がいい。秋以来に会うわたしたちは、まるで家で食べるみたいに、ああだこうだと話をしながら、それぞれが食べたいものをゆっくりと味わって楽しんだ。

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この日のわたしの中のヒット、海老天手巻き


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頼んだ全員が食べるのに失敗した

たまごの天ぷら

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わたしだけの焼とり 鶏皮串と砂肝串を塩で

他にも野菜の天ぷらもサクサクほくほくで美味しかったし、柚子サラダのたこにぎりも爽やかだったし、たくさん食べたはずなのに、写真を見返したら、この4枚しか撮っていなかった。ちなみに、今年も一品料理を楽しみすぎて、メインのしゃぶしゃぶはほぼ食べられなかった。そして、食べようと思っていたローストビーフのサラダを食べ忘れていたことに今書いていて気付いた。しまった。

 

さて、この日は夫の母と弟くん、それとわたしたち家族4人の6名で行ったのだけれど、最初の受付で「7名様ですね?」と言われ、わたしと夫は思わず顔を見合わせてニヤリと笑ってしまった。夫の父が亡くなって1年と少しが過ぎたが、この日も一緒に来たのか、と思ったのだ。

それというのも夫の父は去年亡くなって以来、夫の母の夢にほぼ毎日出てくるというくらいまだウロウロとしている感覚がわたしたちの中にある。以前、夫の母にどれくらい夢に出るのかと尋ねたら「大体週5日かなあ」と言った。週5日、それはもう帯番組だ。妻の夢にレギュラー出演中。どんな夢を見るのかさらに尋ねたところ、よく夢の中で一緒に旅行に行ったり、車でドライブを楽しんでいるらしい。

亡くなった日の夜も、実家に向かう途中、わたしたちの乗っていた車が突然前方になにかを察知して急ブレーキがかかったし(前に車のいないまっすぐな一本道だった)夜、夫の実家でみんなで集まっていたら、冷蔵庫の上にあるラップが突然「落ちた」のではなく「すっ飛んでいった」のを、そこにいた全員が見た。夫の母は冷静に「あれ?お父さんの仕業かな」と言ったし、わたしたちも「まあ、そうやろうな。死んだばかりで力加減を間違ったんかもな」と、穏やかに思った。

ただ、何か無念なことがあるとか言いたいことがあるとかいうより、妻の傍にいたいだけなんだろうな、というのがわたしたちの感じた考えで(夫の母は「もうええわ」という感じだけど)この日も「さとにまでついてきたようだね」と思わずニヤリと笑ったのだ。

生きていたころは、正直なところ夫と仲のいい親子では全くなかったし、わたしも息子が生まれる前はあまりにも横暴な夫の父の物言いに言い返したところ「二度と来るな!」「誰が行くか!」と喧嘩になり、それから3年ほど会っていなかった時期もあるけれど、亡くなった今は、体の痛みや不調から解き放たれて好きなだけお酒を飲んで楽しく過ごせいていたらいいな、と思っている。

 

そんなわけで(あらゆる意味で)みんなで集まってさとでたらふく食べて楽しく過ごしたわたしたちは、夫の母と弟くんと別れたあと、思いつきで奈良に行くことにした。数日前、夫が突然「橿原神宮っていつか行ってみたいよな」と、言い出したのだ。京都から奈良に行くのはわりと遠いけれど、今いる枚方から奈良は近い。行くなら今日だな、ということで足を延ばしてみた。

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初めての橿原神宮

そういえば、伊勢神宮と橿原神宮って同じ神宮繋がりで何かあるのかな?と行きの車の中で調べてみたら、そこに祀られている神様が皇室の祖先の場合、神宮と呼ばれるらしい。なるほど!さらに調べてみると橿原神宮には神武天皇が祀られているという。

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深田池

鳥居をくぐりしばらく歩くと美しい池があった。ここは深田池といって飛鳥時代に造られた溜池らしい。この時時刻は15時だったけれど、まるで朝日のような爽やかな太陽の光が池にキラキラと反射していて、心が洗われるようだった。

この日も風が冷たく寒かったので、お参り前に暖を取ろうと、池のそばの自動販売機で「あたたか~い」と書かれた見るからに温かそうなほうじ茶を買った。ボタンが青色だったのが気になったけれど、そんなしょっちゅう自動販売機で買わないので「ホットでも冷たくてもボタンは青か」と、買ってみたら震え上がるほどに冷たいほうじ茶が出てきた。おい、あたたか~くないやないか!!

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ほら、これはあたたか~いほうじ茶が

出てくると思うでしょ?

もう騙されたくないので、別の自動販売機で午後の紅茶のミルクティーを買ったらちゃんと熱々だった。それを家族でちびちびと飲みながら参拝に向かった。

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木の風合いそのままのかっこいい鳥居

(素木造りというらしい)

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母の干支が蛇なので、一足早く来年の干支盃を買った

初めて訪れた橿原神宮は空気がとても清らかに澄んでいて気持ちがよく「わたし、ここ、好き!」と感じた場所だった。参道に敷き詰められた砂利がとても深く足を取られてしまうけれど、それもなんだか心地いい。またちょっと違うのだけれど二年前に訪れた福岡の大宰府天満宮にも似た居心地のよさだった。

年の瀬におなかも心も満たされたいい一日だった。