夏休み中、息子たちと映画「鬼滅の刃 無限城編」を観に行った直後に起こった突然のめまい。
その後、流れるプールから上がった後に同じような症状が出たあと、少し落ち着いていたので様子を見ていたら、電車やエレベーターから降りる瞬間に起きたり、大きな画面を見た後に起きたりと、毎日ではないけれど何度か繰り返すようになったので、さすがに一度病院で診てもらわないとだめだな、と、やっと耳鼻科に行ってきた。
症状を伝えると、まずは耳の聞こえの検査をするという。
以前、この病院で聴力検査をした時、ひたすら技師の方が「うーん」と言い続けるため「わたしもしかして聞こえてない?!」と怯えていたら、結局問題なかったことがあったので、今回もまた「うーん」と言われたら嫌だなあ、と、少し身構えていたら、至って普通の技師の方でホッとした。
その後、体重計より一回り大きいくらいの固い低めの台の上で、目を開けた状態と、目を閉じた状態で、体をまっすぐにして立ってそれぞれ1分間ほど乗ってくださいと言われた。へえ、こんな検査あるんだなあ、と思いながら、乗ってみる。
目を開けた状態ではなんのことはないのだけれど、目を閉じて乗ってみると、微かに足元がぐらぐらしている感じがする。けれど、耐えられないことはない。目を閉じながら必死にバランスをとる。
ところが、次は、その台の上にクッション性のある台をさらに乗せて、その上に目を開けた状態、閉じた状態で30秒ずつ同じように立つという検査をしてみると、目を閉じて立った途端、ぐらんぐらんに足元が揺れているように感じてうまく立ち続けることができず、わずか数秒で倒れそうになってしまった。
そばにいた看護師さんが、すぐにわたしの腕をつかんでくれたので転ばずに済んだけれど、内心(なんでこんなに立たれへんの??)と、びっくりしてしまった。
もう一度乗りましょうか、と、目を閉じて立ってみたけれど、やっぱりすぐにバランスが取れずに後ろに倒れてしまいそうになりまた腕をつかんでもらった。結局30秒なんて立つことができないまま、検査は終了した。
診察室に戻ると、今度は、その場で手を前に出して目を閉じたまま50回足踏みをしてください、という。1、2、3…と心の中で数えながら足踏みをして「はい、いいですよ」とお医者さんに言われたので、足を止めて目を開けたら、足踏みをする前は真正面を見ていたはずなのに、右向きに半回転していた。
おお、いつの間に?
診察室の椅子に座ると、お医者さんは全ての検査の結果を見て「軽めのメニエール病かも知れません」と、言った。
わたしに自覚はなかったけれど、どうやら聴力検査の結果、低い音があまり聞き取れてなかったそうだ。耳石のずれからくるめまいの場合、聴力に異常は出ないはずだし、脳に異常がある場合は目を開けていてもバランスが取れないはずなので、わたしの症状と消去法からメニエール病が近いと判断された。
また、目を閉じた時にバランスを取れなくなっている(三半規管の動きが悪い)、足踏みをした時に右に動いている(左右に振れるのがメニエール病の特徴)、ということだけど、わたしのめまいの症状が、メニエール病にしては短いことと、吐き気等も全くないことで「軽めの」と、診断された。
「とりあえず、普通のめまいのお薬を飲んで様子を見ましょう。メニエール病のお薬を飲むとマズイですよ」と、お医者さんが言った。
ん?マズイ...?
この時、わたしは悩んだ。
マズイというのは「くっ...このままじゃマズイぞ!」のように悪い状況を表す時のマズイなのか、ただ単純に味が不味いを表すマズイなのか、一体どっちだろう?
ええい、と、思い切って「あの...マズイというのは、味がですか?」と、尋ねてみると「そうですよ、味が不味くて大人なのに飲めない人が多いんですよ」と、お医者さんは言った。
味のほうの不味いやったんかー!!
どんな不味いんやろ?ほんまに?そんなに?と、思ったものの、そういえば、わたしも逆流性食道炎になった時に出された液体の漢方薬が苦くて不味くて飲めなかったことを思い出した。不味いくせにトロトロととろみがついていたので勢いで飲めこめなくて地獄みたいなお薬だった。結局、わがままな患者のわたしはそれを飲まずに、揚げ物やお菓子を控えたり、胃に優しいおかゆやうどんやスープなどの食事を続けて逆流性食道炎を治した。
メニエール病のお薬をお医者さんが不味いというなら、きっと相当不味いんだろう。それとも「こいつ、不味い薬やと絶対飲まへんやろな」と、すでに見抜かれているのだろうか。
そんなわけで、わたしは今めまいのお薬を飲んでいる。
次の診察日に改善されていなければ、お薬を変えるかも、と、言われているので、ちょっとは良くなっていますように!と、必死に願っているところだ。

そんなわたしのおくすり手帳はサンリオ
サンリオはいくつになってもかわいい
↓「うーん」と検査音を繰り返し聞いたはなし



























